2011年1月20日木曜日

ジャック・アタリ講演会「多極的世界におけるヨーロッパ・日本・アジア」

一昨日18日、ジャック・アタリが中大に講演会で来るとのことでその話を聞こうと講演会に行ってきました。

講演をまとめるとこのような感じ。(通訳を聞いた上でのメモなので一部不十分な点あり)

テーマは「変化」

・世界は急速な速さで変化しており、次第に太平洋を中心とした世界になりつつある。
・変化は相対的なもので、ヨーロッパが徐々に衰退するとともにアジアが台頭しつつある。
・そのへんかは歴史の流れの中を見ても繰り返されており、地中海から大西洋、そして太平洋と移っている。
・その変化の歴史の分析においては、経済・宗教・文化・政治・科学と相互の依存で、そして分野的・構造的に捉えなければならないものでいずれの学問もないがしろにしてはならず、また、国や文化においても1つの国や文化に偏ってはならない。
・以上より、これらの変化の中でいかに行動を起こすか、である。

そして世界の支配には3つの変化と支配がありそれは宗教、続いて軍事、最後に商業と変わってきた。また、商業により経済力が増大するとともに帝国主義の台頭となった。

また、世界の中心は歴史を見ると、ギリシア、インド、中国、ローマ、そしてヨーロッパ、イギリス、アメリカと変化し、また公益も物々交換から金融へとなった。

また、中心都市の変化では膨大なエネルギーとコストがかかるもので、現在のアメリカから他に取って代わる都市はあるのか。

そして中心都市の変化は戦争と共に起き、また技術革新も同時に起こっている。

マクロで見ると、変化によって技術革新が起こり、それに伴い、人、モノ、金の流れも変わり経済の中心も大きく変化してきたのである。

また、ヨーロッパはもとより領土の規模が小さかったため、新大陸の発見・征服と共に人口と農業が新大陸へ移動し、そしてヨーロッパでは開閉経済が発達した。また、海洋国家であるイギリスは貨幣経済の発展と共に新大陸へ炭鉱と鉄鉱を求めそれに伴い船も木材から鋼鉄へと変わり、そして産業革命へと続いた。すなわち商業と経済の発展は技術ありきだ。

続いて現代。

1980年代は日本円の台頭でドルが相対的に衰退していた。この時日本は技術経済、そしてそのクオリティで世界のトップだったが、アメリカはITと半導体によって復活した。

じゃあこれに対して日本はどうするか、自分たちはどうするか、変化に対して何を選んで動くのか、が俺が考えたこと。

そしてアメリカの復活の根底はグローバルビジョンでの動きであったそれがITと半導体だった。つまり、産業構造の転換ありき、だ。

そして現在の危機は以下のとおり
・生産性の危機、つまり民主主義の危機。
・そして保身のために金をかけてたことの付け(アメリカでの軍事強化、日本では既得権益保護がこれに当たるか)
・とくにアメリカは軍事強化に対して、4兆ドルという大金をつぎ込んでいた、これにより、生産性が低下していたのである。
・そして教育、医療、産業が今後の生産性の鍵となるが、これに対する歳出をカットするか、増税をしなければ、債務が増大し、結果、国が崩壊するという危機にある。

これらの問題は先進国に共通の課題だ。

そして、人口問題に伴う将来への問題解決策の課題。

このためにも、歴史を分析し、未来に対して行動を起こさなければならない、また、未来予測とともにそれに対して正しい行動を選択しなければならないというのがジャック・アタリ氏のメッセージだ。

そして将来起こることは次の5つのフェーズになる。

Ⅰ.衰退

・アメリカの相対的衰退(※絶対的衰退ではない)とEUとしてのヨーロッパの復活。(連邦としての団結力がEUの強み、そして団結による危機に対するアクション)、また、日本は少子高齢化に伴う公的債務が増大するが、復活のための鍵として強みであるニューろ・バイオ・ナノテクノロジーがある。この強みをいかにして教育・医療・産業に活かすのかがキーになりうる。現在注目されている中国は向こう50年間でアメリカに変わる超大国にはならない、なぜならば、現在アメリカに匹敵する中心都市を多く持ってるとは言えないため。そしてトルコやロシアを始めとする他国の伸び。以上が衰退とそれによる変化。

Ⅱ.経済・市場

・30年後には世界の市場がストラクチャーとなり、経済の国境がなくなる。しかし、政治的には正義、社会、理想、自由の考え方により経済と違ってなくなることはまずない。また、市場と民主主義がキーとなる。現在の世界は市場原理で動いているが、民主主義はまだまだ広まってないのが現状である。(国家を民主主義で考えた場合、市場は「国家なき市場」である)例えばソマリア。ソマリアは現在は無法地帯で「国なき国」である。この状態が現在の市場経済にも重なるのである。しかし、現在はこれに対して国際的な基準も幾つか作られ始めてきたが、国や民間でもこの国際基準が重要になるであろう。

Ⅲ,Ⅳ.無秩序の時代から変化へ

・世界は無秩序になり、政治が経済についていけなくなる。やがてカオスによって貧困の増大と環境の破壊が深刻化し最悪の場合は世界大戦には至らずとも、局地的に戦争が勃発する可能性もある。そしてテクノロジーが人類を救ううか、あるいは人類を滅ぼすかも分かれる。しかし、一方で新たな教えとして、利他主義の精神が起こり、人々は「地球村」の「地球市民」として他人への利益を考えて行動を起こすようになる。

Ⅴ.復活

・やがて新たな市場の立て直しと社会の復興、新たな秩序によって統一され、人類は今までなかったことの実践に踏み出す。その例が12世紀のブリュージュである。


では、私たちはその歴史の中でどうするか?

講演の内容及びそれに対する考えを述べると、まず、歴史を分析するとともに、出来事が自分にとって何を意味するのかを考え、それに対してどう行動するかを考えること、そのための自分の軸が必要不可欠になる。

そして、そのための7つの行動原則がある。

1.国や組織として自分を大切にすること、それが自分の未来を大切にすることになる、そのためには、いつも何をしているかを振り返り、自分の行動を考えること。

2.5年後、10年後・・・そして50年と、自分の時間を長期的な視野で考えること。

3.長期的な視野で見るとともに、行動し、濃い人生を歩むこと。

4.他者への共感を持つこと、特にこれは日本の弱みであるため、他者の立場にたって考え、他者は何を考えているかを考えること。

5..相手や敵に対抗出来る力、リスクに対する保険があるかを検討すること。

6.弱点を強みにすること、これがチャンスに繋がる

7.他者に対して前面的になれるか。自分の中核を保持しながら、新たな考えを取り入れること。

これが7つの行動原則である。

さらにアタリ氏は歴史を学ぶとともに、自分たちのルーツを考えることが重要だと教えてくれた。

この公演を振り返って考えたこととして、まず歴史を学び、過去に起こったこと、今起きていることがどのような意味を持つのかを考えること、現在の変化に対して行動を起こすこと。他者視点の考えを持つこと、より言えばマクロの考えを持つこと、と7つの行動原則を心がけることと私は考えた。

以上が講演メモと私の考えの駄文。またロクでもないことを書いてしまった。

そして講演のあとで特典としてこの1冊の本ももらいました。























 
講演ではこの「国家債務危機」と「21世紀の歴史」のどちらかを選ぶことができ、私は国家債務危機を選びました。まあいまの所あれこれ本を買い込みすぎて積ん読状態になってしまっているので消化・吸収をしなければなりませんが。


そして至極プライベートなネタではあるが講演のあとで立命館APUの鳥居さん(@yukito077)と後藤さん(@0keiji0)と感想交流。

本音を言うと中大のメンバー(ゼミのN先輩や語学の仲間)らも交えてやりたかったのですがこの3人でも盛り上がりました。

感想交流を通してもやはり歴史を学ぶこと、マクロの視点で考えること、という点では認識がかなり近かったです。

あとは将来のベクトルや現在の関心などのトークもかなり盛り上がりました。

海外の学者の話を聞くと共に、他大の人とも講演会を通しての感想交流で盛り上がるなど、非常にこい一日でした。




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